みかんいろの月

Kis-My-Ft2の横尾さんがダイスキデス。

「横尾さんらしさ」 ―――8月17日横尾さんの俳句に寄せて

5カ月ぶりにプレバト通常回に横尾さんが出演されました。タイトル戦もまわりのレベルが高くて緊張しますけど、通常回も通常回で、昇格がかかるし、他の人の俳句に意見を求められることも多いからやっぱり緊張します。

 

今回はHPの予告や番組表の概要で「横尾さんらしくない俳句」とあったので、いったい横尾さんがどんな俳句を詠んだのか、3日前ぐらいから緊張しながら、番組を見ました。

 

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2017.8.17 お題「朝顔と京都」

賑わいも 酒の肴に 夏座敷

 

名人昇格試験(現状維持)
季語:夏座敷(夏)
夏座敷…戸や窓を開けはなって風通しをよくした座敷。体言止めで余韻を残す。


いつも横尾さんの俳句が披露されるたびに、驚きで時間が止まります。今回は「賑わいも」。兼題写真には、人なんかひとりも写っていないのに「賑わい」!夏井先生がりゅうちぇるさんの俳句の時に「ノンフィクションじゃなかったとしても、想像を広げる」とおっしゃっていたけれど、いったい横尾さんは、朝顔が咲く閑静な初秋の町家から、どれほど想像を広げて賑やかな盛夏の酒宴の席にたどりついたのか、どれほどの言葉を選び、捨ててこの表現にたどりついたのか、想像するだけでその努力に涙が出そうになります。

 

私が横尾さんの俳句の好きなところは、いつも、兼題写真を見て私がイメージしたのとは全く違う、思いもつかなかった世界を見せてくれるところです。晴れわたる景色に雨や雪を降らせたり(「紅葉散る京都は冷たき雨の中」「風止みて闇の深きを雪舞えり」「夜に入りて雨となりにし花万朶」)、写真に写っていないものを描いたり(「時間止まる人と駅舎の上に虹」「鰯雲蹴散らし一機普天間に」)、写真とは全く別のストーリーを創り上げたり(「夏帽子夜行列車の網棚に」「春愁の言わで別れし日の記憶」「許されて寺の笹切る星祭」)。17文字から無限に広がる世界。横尾さんの固定観念にとらわれない自由な発想力は、いつも感心するし、憧れでもあります。

 

番組ではどこが「横尾さんらしくない俳句」だったのか、説明がなくて残念でしたが、私にとっては、今回も、静けさを賑わいに、秋を夏に変える自由な発想が、本当に横尾さんらしいなと感じる俳句でした。

 

横尾担になって2年ちょっと経ちましたが、横尾さんはいつも、私たちが「こうするだろう」「こうしたらいいのに」って思うことは絶対にしない人です。料理上手を生かすなら、野菜ソムリエとか何か手ごろそうなのがいろいろあるだろうに、よりにもよってマグロ解体するし、合格したときも、キスログで「合格したよ」とか言ってくれれば、私のようなちょろいオタクは泣いて喜ぶのに全く何も言わないし。髪形も横尾担が「切って」と言えばのばすし、「このままで」と言えばパーマかけるし。キスブサでも「なんでこうなった?!」って思うこといっぱいあるし。もったいない!!って思うこともあるけど、予想もつかない世界をたくさん見せてもらいました。

 

キラキラの王道アイドルも、努力のたまものだし、すごいと思うけれど、もし横尾さんがファンが望むとおりの王道アイドルだったら、私はジャニオタになってなかった。横尾さんらしい横尾さんがダイスキデス!誰にも邪魔されず、横尾さんが横尾さんらしくいられますように。