みかんいろの月

Kis-My-Ft2の横尾さんがダイスキデス。

雪舞えり ――1月5日横尾さんの俳句に寄せて

まずは、舞祭組4thシングル「道しるべ」発売おめでとうございます。

初めてリアルタイムで舞祭組を応援することが出来て感無量です。

そして、ずっと心配してたけれど、これでお別れじゃなかった!本当によかったです。

 

いつでもどこでも舞祭組愛を公言する二階堂さんたちに比べると、横尾さんは舞祭組について触れることも少なく、客観的な立場でいるようなイメージを勝手に持っていました。でも、当たり前だけど、そうではなかった。メイキングのいろいろな場面で、横尾さんの舞祭組に対する熱い思いを知ることができて、本当に嬉しかったです。

 

ネタバレはしたくないのですが一つだけ。私が初回限定版Bのメイキングで一番好きなシーンは、最初の打ち合わせで、歌詞を誰がまとめるかという話になった時に、宮田さんが「横尾さんは舞祭組になって、師匠とかキャラができたから、師匠がまとめたら、中居さんも喜びそうじゃない?」とおっしゃったところです。4人の中で自然に「中居さんを喜ばせたい」という共通の気持ちがあったこと、そして横尾さんの成長が一番中居さんを喜ばせると宮田さんが思ってくれているということ、「Re:」でその役割を経験した宮田さんが、歌詞をまとめるという大切な役割を横尾さんに託したこと、いろんな想いが詰まって胸が熱くなりました。たくさんの人にこの歌が届きますように。

 

さて、タイトルに戻りますが、1月5日のプレバト!の俳句は特待生だけの昇段昇級査定。破竹の勢いで昇格を重ねてきたジャニーズNo.1の俳句王(と番組で紹介された)、横尾さんの俳句。

 

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2017.1.5 お題「新春の富士山」

 

風止みて 闇の深きを 雪舞えり

 

特待生昇格試験

季語:雪(冬)

深き…「深い」の古語「深し」の連体形。後に「ところ」等が省略されている。

り…完了または存続の助動詞。ここでは存続。「舞えり」で「舞っている」

 

誰にでもわかりやすい口語俳句もいいですが、横尾さんが古語や古典文法を駆使する俳句が、私は大好きなんです。口語の俳句はセンスや才能で生まれることもあるだろうけれど、古語は地道に勉強していないと使えないから。「闇の深きを」という表現は、古典文法を勉強していなかったら、絶対にできない。横尾さん、高校時代の古語辞書とか古典文法書とか引っぱり出して見ているのかなあと思うと、胸がいっぱいになります。

 

晴れ渡る富士山の兼題写真を見て、「闇」とは意外に思ったのですが、横尾さんの解説によると、明日から新しい年を迎えてどうなるだろうと思って、外を見たら雪がふわふわと降りていたという、写真の前夜の心情を描いたとのこと。いつも写真の外側の空間を描く横尾さんの発想力が、時間までも超えてきたことに、確かな努力と工夫を感じました。

 

しかし、夏井先生の査定は「現状維持」。「着地がもったいない。風が止んでいるのだから、雪はまっすぐに降っているはず」という評価でした。

 

梅沢さんと藤本さんのコメントみたいですが、「私もそう思った」。それに「雪が舞う」というような手垢のついた擬人法は、夏井先生にもっとも厳しく責められるところでもあります。私でも気づくぐらいだから、「細やかな詩心の持ち主」(←夏井先生がほめてくださった)横尾さんが、落ち着いて考えたら、それに気づかなかったはずがないと思うのです。

 

何かの折に横尾さんは、プレバトの俳句を作る時に気を付けていることをいくつか挙げた中で、放送日がいつかを意識するとおっしゃっていたことがありました。この放送は1月5日。舞祭組の1年10カ月ぶりのニューシングル「道しるべ」発売の翌日でした。この大切な日に、横尾さんがどうしても俳句に「舞」という字を使いたかったのだとしたら…。

 

ここからは全くの私の想像というより妄想ですが、「舞」という字を活かすことを考えて「雪が舞う」という情景を描いた。でも写真は、雪は積もっているものの、晴天だから、時間を写真の前夜に設定する。「闇の深き」は、夜を表現していると同時に、1年10か月も新曲が発表できなかったこれまでの様々な状況。でも逆風は止んで、雪は「舞」い始めた…!!だからこの俳句の雪は、風はないのに舞っていたのではないでしょうか。

 

深読みしすぎですか?でも、文法から逸脱しない限り、多様な解釈が許されるところが俳句の面白さなのだから、私はそう信じたいと思います。そこまで考えていなかったとしても、おそらくこの収録の時期、新曲発売の打ち合わせ等で、何度も何度も「舞祭組」の文字を見てきた横尾さんの心に「舞」の字が入り込み、無意識のうちに俳句として出てきたのだとしたら、やっぱりそんな横尾さんが好きです。

 

夏井先生から「あなたの学んできたことは、絶対に体に積み重なっています。今年こそとんとんとーんと行ってください。楽しみにしています」とほめていただいた横尾さん。どうか、横尾さんにとって、祝福の紙吹雪のような雪が舞った後は、初茜のような、美しいオレンジ色の1年になりますように。