みかんいろの月

Kis-My-Ft2の横尾さんがダイスキデス。

元気と勇気と自信と俳句 ―――8月9日横尾さんの俳句に寄せて

プレバト!!第2回炎帝戦は、初の予選本選方式。横尾さんは名人なので予選免除なのですが、名人総出のハイレベルな戦いの中で横尾さんがどこまで健闘できるのか、「ラジカセ」という若者にはちょっと分が悪いお題にどう立ち向かうのか、緊張しながら番組を見ました。

 

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2018.8.9 お題「ラジカセ」

 

夏の雲 ぼくら 日陰探検隊

 

炎帝戦5位

季語:夏の雲(夏)

探検隊…体言止めで余情を残す

 

 

まず思ったのは、横尾さんが一人称を使った俳句はとてもめずらしいということ。この俳句でプレバトで横尾さんが披露した俳句は25句目になりますが、「ぼく」「私」などの一人称を使った俳句は初めてです。

 

横尾さんって少し前までは、基本的に自分の事をあまり語らない人だったと思います。コンサートのMCでも、雑誌などで7人で対談する時も、主に聞き役で、自分の事はいいから…みたいなスタンス。ジャニーズウェブの個人ページの更新も最低限。キスマイ全体のファンに対しては感謝を口にするけど、自分のファンについてはほとんど言及することがない。…

 

そんな横尾さんが2月の末からほぼ毎日ジャニーズウェブの「わったー写真館」やキスログを更新しはじめ、自分で撮った写真を見せてくれて、食べたい物を教えてくれるようになりました。舞祭組ツアーではずっとニコニコして、MCでもよくしゃべり、ファイナルでは「このツアーを通して自信がつきました。音痴でも歌っていいんだって」と発言がありました。Yummyツアー前には「オレンジ色の服を着てくれるのは嬉しい」、ファイナルでは「個人ごとになってしまいますけど、いつもオレンジありがとう」と直接横尾担に対して言及がありました。

 

UTAGEで使われた「元気と勇気と自信しかない」という横尾さんの言葉は、その時は失敗する前のネタ振りのようなものだったと思うのですが、最近の横尾さんは、本当に元気と勇気と自信を手に入れつつあるような気がします。いろんなところで自分の事を発信するようになったことも、コンサートで笑顔でファンサするようになったことも、この大事な炎帝戦に自分たちキスマイのことを詠み込み、堂々と「LOVE」の宣伝をしたことも、その表れのような気がしました。

 

今回の俳句は、何の解説の必要もないくらい難しい言葉が一つもない、わかりやすい句なのですが、句またがりを使っていることや、動詞を一つも使っていないのに、ぼくらが「暑がって」いることや、日陰を「探し求めて」いることなど「動き」がちゃんと伝わってくることや、「夏の雲」「ぼくら」「日陰探検隊」と名詞を3つ並べているのに全くブツ切れ感がないこと等、かなり繊細に言葉を配置した、高度な俳句だと思います。

 

今回はハイレベルな戦いだったので上位に食い込むことはできませんでしたが、今までなかった自分の事を詠み込み、高度な技にチャレンジした横尾さんの勇気に感動しました。元気と勇気と自信を身につけたアイドル横尾さんと、横尾さんの俳句が、これからどんなふうに進化していくのか、私も元気と勇気と自信をもって見守っていきたいと思います。