みかんいろの月

Kis-My-Ft2の横尾さんがダイスキデス。

FREE HUGS!聴きました!

Kis-My-Ft2、8枚目のアルバム「FREE HUGS!」発売おめでとうございます。 

FREE HUGS!(CD2枚組)(通常盤)

FREE HUGS!(CD2枚組)(通常盤)

 
FREE HUGS!(CD+DVD)(初回盤A)

FREE HUGS!(CD+DVD)(初回盤A)

 
FREE HUGS!(CD+DVD)(初回盤B)

FREE HUGS!(CD+DVD)(初回盤B)

 

 メンバーのイニシャル順から、今年はアルバムの頭文字が「F」というのは予想できていたのですが、fantasyとかfunとかfavoriteとかFのつく素敵な英単語はたくさんあるのに、「FREE HUGS」っていうタイトルにまず意表を突かれました。ジャンルや国境等いろんなボーダーラインを越えて、音楽でハグしようというコンセプトということで、やっぱり予想を軽く超えてくるキスマイとavexすごい。

 

聴いてみた感想はまず「高低差ありすぎて耳キーンなるわ!」クールかと思ったら急に情熱的になったり、エモーショナルな曲に胸打たれてたらいきなり治安が悪化したり。今までのアルバムは「ここは激しいゾーン」「ここはかわいいゾーン」みたいに分かれていた気がするのですが、今回は、わざと高低差つけてるのかなと思う曲順。

 

そして思うのが編曲の妙。バックで色んな音がして何回聴いても飽きない。切ない心情を歌った歌詞に激しいアレンジがつけられていたり、ノスタルジックなメロディーラインに複雑なコードがつけられていたり。でも違和感はなく、新しい世界を生み出している気がします。

 

1曲ずつ感想を書きます。

 

DISC1

♪ ”8th” Overture

普通、オーバーチュラーって、聴く人のテンションを煽ってぶち上げる役割を果たすものだと思うのですが、今回のOvertureは逆に、興奮する私たちに「いったん落ち着こうぜ」ってクールに言ってくれるような曲。でも期待は高まる!

 

♪ HUG&WALK

クールでオシャレ。言葉を詰め込み過ぎていないので余裕を感じる。こういうアルバム表題曲で、ガツガツ煽ったり、キュンキュンさせたりしないでも、成立するようになったのが、キスマイすごくなったなって思う。とにかくこのMVが好きすぎて何回も見てしまう。開放感あって、メンバーもバックの人もみんな表情豊かで楽しそう。

 

♪ A.D.D.I.C.T.

キスマイ史上こんなにサディスティックな曲があっただろうか。「僕たちNGないんですー」「後輩の方が人気あるんですー」ってバラエティーでは嘆いてみせて笑いを取るけれど、本当はちゃんと自分たちはカッコいいって知ってて、ファンだけがこんな一面見られるって、ご褒美だなって思う。Liveではめちゃくちゃ踊りそう。

 

♪ THIS CRAZY LOVE

ニカ千曲!!歌割が次々に代わって、メンバーの声の質感の違いが感じられる曲だけど、その中でも二階堂さんと千賀さんの掛け合いがとても印象に残る曲。歌声もそうだけど、歌詞の内容も、キスブサでやたら重くなりがちな二階堂さんと千賀さんを彷彿させる感じ。

 

♪ L.O.V.E.

改めて聞くと本当に不思議な曲。サビのメロディーはポップでキャッチーなんだけど、歌詞をよく聞くとトンチキすれすれだし、愛が重いし。でも全体的にはかわいい曲。

 

♪ Saturday Life

優しい曲。「君想い」で遠距離恋愛している二人が一緒に過ごす週末なのかなと思った。日曜日は切なくて時間が早く過ぎるけれど、土曜日はゆったり流れていく。横尾さんの「しーずんでたぁ」かわいすぎないですか。

 

♪ ♯1 Girl

歌詞の世界は、キスマイよりもうちょっと年齢層低めだと思うのですが、アレンジのおかげで、大人のおとぎ話みたいに落ち着いて聞ける曲になっていると思う。OneKiss、セルフィーに続くスチールパン三部作。スチールパンの音色、ファンタジックでエキゾチックで好きです。

 

♪ 君を大好きだ

やっぱり名曲!「トラさん」観に行ったけど、ネタバレしたらよくないと思って感想が書けなかったので、今急に書きますが、「仕事」と「お金」の問題にきちんと決着つけたあのラストはすばらしかったと思う。あれが「人間に戻って妻と娘にありがとうって言えました、おわり」だったら全然納得いかなかった。本当に本当によかったと思えて、映画館でこの曲聴きながら号泣しました。

 

♪ 僕ハ君ナシデ愛ヲ知レナイ

DISC1で一番好きな曲。北山さんー!!こんな素敵な曲を独り占めしないでキスマイにくれるなんて宏く光を照らす人!愛情重めの歌詞に、メンバーが「これ実体験なの?」ってわちゃわちゃするのも面白い。「僕の半分は君だから」って、この前のANNGで煙山アナウンサーが「口説いてますよね?」って言ったのはここのことですよね?今回、洋楽っぽい曲が多いので、ちょっと昭和な和メロディーほっとする。そしてアレンジの美しさよ!キンキさんっぽいなとも思ったけど、間奏とか後奏とか久石譲っぽい感じもある。絶対横尾さんが好きな感じ。最高の歌詞と最高のメロディーと最高のアレンジって、奇跡だね、こんなマリアージュ

 

♪ Bring It On

前の曲からの振り幅よ。いわゆる「治安の悪い曲」なんだけど、縦読みで「FREEHUG」が隠されていたりして、avex様の遊び心も感じる。今回、ソロ曲含めいろんな種類のラップを二階堂さんが完璧にこなしていて、完全にキスマイの武器になったなと思った。キス担にはニカラップのすごさが充分に知れ渡ったので、これがいつお茶の間で炸裂するのか楽しみにしてる。

 

♪ Distance

歌詞を見ていると、遠距離恋愛の彼女を想う切なくてロマンチックなラブソングのはずなのに、どうしてキスマイが歌うとこんなに治安が悪くなってしまうのか。雷鳴ってるし。本当におもしろいなキスマイって。

 

♪ HUG TIME

この曲だけじゃないけど、今回、歌割がすごく細かくて、ここは青、ここは紫…ってとてもカラフルに聴こえる。この曲の歌詞、「バタフライ効果(エフェクト)」とか「ペイフォワード」とか「チェインリアクション」とか「チョコレート」とか、わざと映画のタイトルを多用してるんですかね?

 

♪ Yeah E Yeah!!!!!!!

こういうときに「!」は7つ打ってくれるavex様の律義さよ。「STADIUM」とか「飛び出せこの屋根打ち抜いて」とか「進むcountdown」とか来年のことを期待しちゃってもいいんでしょうか?

 

♪ 君、僕。

好きだわーこの曲!この曲発売された頃は、初めての横尾さんのシングルA面ソロだったし、キスマイANNPも始まったし、どきどきーんも始まったし、音楽番組のたびに北横がかわいかったし、毎日ウキウキしてた。幸せの記憶と結びついた曲。

 

♪ ルラルララ

「アイはにべも無い」…!!もうこの歌い出しだけでヤラレタ…。アイドルもファンも、アイはにべも無いってわかってるのに、心のつながりをもとめて、つながりに動かされるこの尊さよ。すごく不思議な歌詞世界。「だんだんあやふやになっています」という歌詞が何を意味しているのか、ちゃんと理解はできないんだけど、時間の経過を感じてふいに涙が出そうになる。

 

♪ Tequila!-テキーラ‐ (初回盤A)

今回初回A盤とB盤に1曲ずつボーナストラックが収録されているのだけれど、どちらもキスマイの新たな境地を開く実験作という感じがする。私は吹奏楽畑にいたので、テキーラと言えばチャック・リオなんですが、全然違う世界でおもしろい。どっちも「テキーラ!」って叫ぶんだけど。

 

♪ CHUDOKU(初回盤B)

A.D.D.I.C.T.とタイトルの意味は同じなのに、全く違う方向にある曲。恋人未満の女の子を部屋に呼び出して、電気を消すっていう、よく考えるとすごい歌詞なんだけど、こんな曲もさらっと歌えるようになっちゃって…。横尾さんに「部屋の電気を消してみない?」って言われて、キュンとするでもなく、照れるでもなく、ただただうろたえてる。

 

 

DISC2

通常盤のDISC2は、3年ぶりの全員のソロ曲。3年前はあったMVがないのは残念だけど、曲だけで勝負っていうのもシンプルでよいのかも。雑誌等でのメンバーの発言を追い切れてないのでわかんないけど、細部まで綿密に打ち合わせて自分色に染めた3年前のソロとは違って、今回はある程度までは打ち合わせしてあとはアーチストを信頼してお任せだったんじゃないかと思っています。その結果、セルフプロデュースだったらやらなかったような新しい一面が開けているような気がする。

 

♪ Love=X2U(藤ヶ谷さん)

ミニマル・ミュージック的な反復の中を疾走していくような藤ヶ谷さんの声。これまでの藤ヶ谷さんのソロはセクシーだったり、エモーショナルだったり藤ヶ谷さんという人間の存在感が大きかったけれど、今回の曲は、無機質な、近未来的な感じで、新しい一面を見た気がする。

 

♪ キャッチボールをしよう(横尾さん)

今回のアルバムは全員ソロ曲収録しますよってなって、さあどういう曲にしますかってなった時に、じゃあお父さんへの感謝をテーマにしますってなる?それをするのが横尾渉っていうアイドルなんですよ、皆さん!!歌詞に野球とかカメラとか料理とか出てきて、横尾さん本人の作詞って言われても違和感ないのに、横尾さんは「ハーモニカを入れてほしいとしかお願いしていない」っておっしゃっていて、ビリケンさんが横尾さんのことをよく理解して書いてくれたんだと思うと感謝しかない。歌い出しのキーが高くてびっくりするけど、不思議と安定していて、これもビリケンさんが、横尾さんにはこの高さって分かって書いてくれたんだと思うと感謝しかない。貴乃花似のシャイな九州男児だという横尾さんのお父様もさぞかしお喜びでしょう。

 

 ♪ 僕だけのプリンセス(宮田さん)

この前のCDTV見て思い出したんだけど、宮田さんが歌番組でウインクし始めたのはAAOの時。それからずっとやり続けて、今はもう王子様キャラがすっかり定着した。アニメ好きもずっと言い続けて、林原めぐみさんに歌詞を書いてもらえるまでになった。継続は力なりを証明する宮田さんの、夢を叶えていく力ってすごい。

 

♪ I miss your smile(千賀さん)

最近は、絵しりとりで「金」を描いてしまうような天然なところとか、キスマイのコレオグラファーとしてがつがつ踊るところばかり見ていてすっかり忘れていたけれど、この曲を聴いて思い出した。千賀さんの本質は繊細なロマンチストなんだった。「涙もやがて想い出の海に還っていく」とか「もし僕にツバサがあるなら」とか、千賀さんの世界だなあって思う。

 

♪ DON'T WANNA DIE(北山さん)

歌詞の世界は、愛重めで北山さんの歌詞と通じるものがあるんだけど、音は北山さん曲には今までなかったポップな感じで、新しいドアが開いた感じがあります。北山さんと言えば「国民の元カレ」ですが、この曲は爽やかで「今カレ」感ある。

 

♪ はぐすた(二階堂さん)

このアルバム、二階堂さんが覚醒してる…!!7人で何か別のことをやるってなった時に、お笑いに走りがちな二階堂さんが、真正面からカッコいいことに取り組んで、結果出して、私でさえ胸が熱いのに、二階堂担の皆様におかれましては、どれほど感慨深いことか。こんなに高速なのにちゃんと何言ってるかわかるって、横尾担の私からしたら魔法としか思えない。

 

♪ Love Story(玉森さん)

玉森さんは洋楽が好きで、これまでのソロ曲も洋楽っぽいEDM曲が多かったのだけれど、こういうスローでシンプルな日本語歌詞のラブソングも良いなーと思う。地声とファルセットの切り替えが自然で美しい。3年前のソロはイニシャル順だったけど、今回はこの曲で暖かい余韻を残して終わるのがとてもよいと思う。

 

*****

今回のアルバムでは、豪華アーチストとのコラボが実現して、それだけavex様ががんばってくれたのだなとか、キスマイが認められたんだなとか思えて感無量です。でも豪華アーチストとHUGして終わりじゃなくて、そこで得たものを持って、ここから歩いて次のステージに進んでいくのだと思います。これこそHUG&WALK!!