みかんいろの月

Kis-My-Ft2の横尾さんがダイスキデス。

君を貫いて ―――10月6日横尾さんの俳句に寄せて

8月11日から2カ月で4句も横尾さんの俳句が読めるなんて。しかも来週も金秋戦で横尾さんの俳句が読めることが決定しているなんて。あまりの幸せに、私はもう今年分の幸福を使い果たしてしまうのだろうか…と不安になりながらプレバト!を見ました。

 

*****

2022.10.6 「OPEN」の札

 

ズル休みさやか 駅前純喫茶

 

永世名人への道 1つ前進(星2つ)

季語…さやか(秋)

さやか…「さわやか」の傍題

純喫茶…酒類を提供しない喫茶店

 

 

いつも思うのが横尾さんの言葉の取り合わせの的確さ。「ズル休み」という俗語っぽい言葉と、「さわやか」の古語である「さやか」と取り合わせるこのセンス!「ズル休み」は本来、よくないニュアンスの言葉ですが「さやか」「純喫茶」と取り合わせることで、「たまには休んでもいいよね」という印象に変えてしまいます。下五も「喫茶店」でも詠めたし、「カフェ」にしたらあと三文字使えたけれど、「純喫茶」にしたことで、贅沢ではないささやかな休息、これぐらいは許してあげたい、という印象を作り出しているのだと思います。前半はカタカナとひらがな多めで軽く、後半は漢字でレトロで重めな感じになっているのも、さすがのセンスだと思います。

 

毎週のように新しい横尾さんの俳句が披露されるのは嬉しいことではあるのだけれど、番組用に俳句を詠むのは、かなり精神を消耗する作業だと思うので、心配でもある…と思っていたので、その答えのような俳句でした。プレバト用の俳句を送ろうとしたら、またすぐに次のお題が来て、ちょっともう今日は考えるのやめようと、駅前の喫茶店に入る。でも結局その経験が俳句になるのだから、完全に休んではいないのだと思います。横尾さんがプレバトに出るようになって7年。特待生、名人になってからは、仕事中でも休んでいても、俳句のことが完全に頭から離れることはなかったのではないでしょうか。

 

「休む」という言葉で連想したのが、キスマイの『全力ファイター』

頑張れなんて言う気はない

もう頑張ってることは知ってる

立ち止まって たまに休んでいいんだよ

 

5分程度テレビに映るために、本を読んだり、歳時記をめくったりして、何日も熟考して俳句を産み出す。横尾さんにとって俳句が、単なる仕事や重荷ではなく、自分を取り巻く世界の豊かさに気づき、自分を客観視する手段として、横尾さんに良いものをもたらす存在であることを願ってやみません。どうか、横尾さん、「君を貫いて 不器用な生き様で」*1。金秋戦で横尾さんの笑顔が見られますように。

 

 

*1:Kis-my-Ft2「全力ファイター」