みかんいろの月

Kis-My-Ft2の横尾さんがダイスキデス。

力を尽くして、いざ ―――11月3日横尾さんの俳句に寄せて

文化の日に横尾さんの俳句が読めるとは、なんて文化的!と思いながら、プレバトを見ました。

 

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2022.11.3 お題「鮭の切り身」

 

金秋のローンチ 駅のおむすび屋

 

永世名人への道 1つ前進(星3つ)

季語…金秋(秋)

金秋…秋のこと

ローンチ…新製品を発売したり、新サービスを開始したりすること

 

まずは、「金秋」という伝統的な言葉と「ローンチ」という全く新しい言葉を組み合わせるこのセンスに驚きました。「ミニマリスト」や「CEO」など、これまで俳句に使われていないような新しい言葉を取り入れるのは、最近の横尾さんの挑戦なのだと思います。「金秋」という言葉自体には「秋」という意味しかないようですが、「ローンチ」と組み合わせることで、この新製品が華々しく、幸せに満ちたものであることを予感させますし、「おむすび」とも結びついて「実りの秋」をイメージさせています。皆で力を尽くした新製品がいよいよ発売される喜びと少しの不安。そんな大きな出来事と、駅でおむすび買うようなささやかな日常の対比が面白いと思いました。

 

「〇〇の〇〇 〇〇の〇〇」という対句は、「夕虹のA席 タイムラプスの街」「丸善の古書フェア 檸檬ケーキの香」などにも使われた型。動詞や形容詞を一切使っていないのに、ローンチまでの苦労や完成の喜び、おむすびを「買う」「食べる」という動作がしっかり見える気がします。

 

おむすびと言えば、横尾さんは、少年野球時代、お母さんに握ってもらったおむすびを練習の時に食べていた思い出をよく語っていました。おかずは持って来てはいけなかったので、たくさんの具が入った愛情たっぷりのおむすび。横尾さんにとっておむすびは特別な意味を持つ食べ物なのだと思います。

 

この秋の華々しいローンチと言えば、何と言ってもジブリパーク開園!!ジブリ好きの横尾さんもこの日をどれほど待ちわびたでしょう。この俳句は、ジブリパーク開園のお祝いの句ではないのでしょうか。そう考えると、一般的な「おにぎり屋」ではなく、「おむすび屋」としたのも、愛知の名物「天むす」につながっていると思うんですけどね。

 

 

 

※タイトルはジブリパークのキャッチコピーからとりました。