みかんいろの月

Kis-My-Ft2の横尾さんがダイスキデス。

情熱のカケラ集めたら ―――1月13日横尾さんの俳句に寄せて

2週続けて横尾さんの俳句が読める!と思って、正月休みが少なくても機嫌よく働いていたのですが、番組総合演出の水野さんのツイッターで「14名選出されるが、俳句が披露されるのは10位まで」と知り、にわかに心拍数があがり、緊張しながらプレバト冬麗戦を見ました。

 

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2022.1.13 お題「人生ゲーム」

 

雪晴の転勤 ミニマリストの棚

 

冬麗戦6位

季語:雪晴(冬)

雪晴(ゆきばれ)…雪がやんで空が晴れること

ミニマリスト…最小限の物で暮らす人のこと

 

まずは、10位以内で、無事に披露されてホッとしました。そして夏井先生からも指摘がありましたように、「ミニマリスト」という新しい言葉を俳句に詠み込んだ挑戦にはっとしました。この「ミニマリスト」もそうですし、金秋戦の「フリードリンク」炎帝戦の「CEO」等、従来の俳句にはあまり馴染みのないような言葉を詠みこむというのが、最近の横尾さんのテーマなのかなと勝手に思っています。

 

特にタイトル戦では破調で詠むことが多い横尾さんですが、それでも「全部足して17音」というのは守っていました。今回は9・9で18音。でも「てんきん」という言葉の収まりがよいからか、あまり音数の多さを感じません。横尾さんは転勤のない職業だから「引越」の方が馴染みのある言葉だと思いますが、音の収まりを考えて「転勤」とするあたり、さすが名人7段だと思いました。

 

「転勤」ではないですが「引越」はジブリ作品に多く出てくるテーマでもあります。「となりのトトロ」は草壁一家が田舎に引越してくるところから始まるし、「千と千尋の神隠し」も引越の車の中から始まります。「仮ぐらしのアリエッティ」も引越の話だし、「ハウルの動く城」も城ごと引越していると言えないこともない。それは引越して環境が変わることでドラマが生まれるからだと思います。「雪晴」は雪が降った→晴れたという二つの天候と時間の経過を表す語だし、「転勤」は新たな物語の始まりを予感させるし、コンパクトなのに情報量の多い言葉をよく見つけられるなあといつも感心しています。

 

ジブリ作品は、映画のDVDだけでなく、原作も、グッズも各種取り揃えて、私服でメディアに出るたびにジブリ服を着ている横尾さんは、おそらく「ミニマリスト」とは程遠い暮らしなのだと思います。そしてそれは、私たちファンも同じこと。ミニマリストの暮らしに憧れはあるけれど、CDを買って、DVDを買って、コンサートグッズを買って、雑誌を買って、サッポロ一番を買って…。やっぱりミニマリストにはなれそうもありません。でも、そんな情熱のカケラを集めて*1、横尾さんを応援していきたいと思います。

*1:Kis-My-Ft2「WANNA BEEEE!!!