君と過ごす夏はただ自由で ―――9月10日横尾さんの俳句に寄せて
横尾さんの俳句が大好きなので、プレバトに横尾さんが出るのはとても嬉しいのですが、作るのは大変だと思うので、3週間前に出たばかりなのに今日出演で、さらに2週間後にも出演って、横尾さん大丈夫かしら、でも嬉しい…という気持ちでプレバトを見ました。
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2020.9.10 お題「イヤホン」
ヘッドホン外し はとバス 初紅葉
名人6段昇格
季語…初紅葉(秋)
はとバス…東京で定期観光バスを運行する会社
初紅葉…その秋初めて見る紅葉
読み上げられた時からすぐにわかった。「はずし」「はとバス」「はつもみじ」と頭韻を踏んでいること。横尾さんが俳句で韻を踏むのは珍しくて、40句以上披露されているなかでも、17年の金秋戦の「千年の樹海の風と枯葉の香」ぐらいかな。前回は破格の16字で、しかも「遠雷」「奴隷史」と重々しい内容だったので、今回も凝った仕掛けや思いもつかないような言葉の取り合わせの俳句なのかなと思っていたら、17音で、誰でもすぐに情景が思い浮かぶ、軽やかな俳句が詠まれたことに驚きました。
平易な言葉と内容ではあるけれど、「はずし」「はとばす」「はつもみじ」が3音4音5音になっていることでリズムを生んでいるし、「ヘッドホン外し」と句またがりにもチャレンジしていて、素人にはできないような小技がちゃんと効いていると思います。そして「イヤホン」で一句詠めと言われたら、音を「聞いている」情景を思い浮かべるのが普通なのに、あえて音を「聞かない」状況で詠んだのが、春には愁いを詠み、冬には暖かさを詠む横尾さんらしくて大好きです!
7月には「茶封筒」でエモーショナルな俳句を詠み、8月には破格の重厚な俳句を詠み、今日は軽やかで楽しい定型俳句を詠んだ横尾さん。TVガイドの北山さんとの対談によると、再来週のプレバト3時間スペシャルでは、東大生チームとの俳句対戦で「やったことのないもの」をぶつけてきたそうで、型にとらわれることなく、こうしなければならないというプレッシャーもなく、俳句の世界で自由自在に遊ぶ横尾さんが、これからどんな俳句を詠むのか楽しみで仕方ありません。
「自由」と言えば、来週発売のKis-My-Ft2のニューシングル「Endless Summer」の「君と過ごす夏はただ自由で」という歌詞がとても好きです。コロナウィルスのせいで仕事は煩雑になり、旅行にも遊びにも行けず不自由な夏だったけど、キスマイのおかげで笑ったり、びっくりしたり、いろいろな景色を見せてもらったり、本当に心が自由で楽しい夏でした。夏は終わろうとしているけれど、キスマイと過ごす季節はこれから先もエンドレスに続いていくのだと思います。新曲の発売がとても楽しみです。